川西町議会議員芝 かずや

活動報告

警告

 「学力 地域差が固定」。「学力差 悩む自治体」。「低位固定 ショック」。これらは、小学校六年生と中学校三年生を対象に、昨年から実施されている全国学力テストの結果の公表を受けた翌日の新聞の見出しです。自治体関係者には、成績順位の序列からくるショックが結構あるようですね。そもそもこの手のテストは、全国共通の設問で一斉に実施されていまして、それを、テスト業者が採点をし成績順位を付けるわけですから、必然的に序列がついて当たり前です。

 この全国共通のテストには、式中も唐院・結崎の両小学校も参加しています。町教委は学力の向上に役立つ物として、良かれと思って取り組んでいるようですが、私は、昨年の導入時から、この手のテストの実施は見合わせる事を求めています。と、言いますのも、実施したからと言って川西町の順位が全国でどのくらいかが分かる程度の事ですから、その事が、学力の向上には特段役立つとは思えませんし、テストに参加している子どもたちは、小学校六年生と中学校三年生です。それぞれ、秋に結果を聞いても翌春には卒業ですから、結果を踏まえてどうのこうのともなりません。それに、テストと同時に各自の生活習慣など、かなり立ち入った個人情報が収集されているようですから、むしろ、こうした個人データの流出事故のリスクを負う事の方が、テストをした事に伴って出て来る心配であり、弊害です。もし、どのくらいの順位かを知りたいのであれば、サンプルを抽出するなどのやり方で十分に可能として、この手のテストへの参加は再考するように、主張を続けています。

 子供は、精神的にも大人に比べてはるかにデリケートですから、個人差もありますが、序列がつくと委縮して、本来の能力を十分に出せなくなってしまうそうです。そして、これが小さい時に身にしみてしまいますと、そのままずーっと尾を引くようなんです。同種の事は、別に日本人にだけ限った現象ではありませんから、欧米では、子どもが自由に伸び伸びと勉強できる手法が、早くから社会的な合意を得ていてこうした事にならないように、テストなどで序列が付く競争は、極力、避けられているようです。
 結果、日本の子どもは世界で一番ストレスと孤独を抱えている事が、ユニセフの調査等では明らかになっています。この間、国連からは日本政府に対して、再三、警告が発せられていますが、改まる様相は今のところ無いようです。






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町議会議員 芝 和也

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