川西町議会議員芝 かずや

議会報告

平成20年川西町第一回定例会(3月議会)2008年3月10日~3月18日

提出議案
議案第一号
 平成二十年度川西町一般会計予算について
議案第二号
 平成二十年度川西町国民健康保険特別会計予算について
議案第三号
 平成二十年度川西町老人保健特別会計予算について
議案第四号
 平成二十年度川西町後期高齢者医療特別会計予算いついて
議案第五号
 平成二十年度川西町介護保険事業勘定特別会計予算について
議案第六号
 平成二十年度川西町介護保険介護サービス事業勘定特別会計予算につ いて
議案第七号
 平成二十年度川西町住宅新築資金等貸付事業特別会計予算について
議案第八号
 平成二十年度川西町公共下水道事業特別会計予算について
議案第九号
 平成二十年度川西町水道事業会計予算について
議案第十号
平成十九年度川西町一般会計補正予算について
議案第十一号
 平成十九年度川西町国民健康保険特別会計補正予算について
議案第十二号
 平成十九年度川西町介護保険事業勘定特別会計補正予算について
議案第十三号
 平成十九年度川西町住宅新築資金等貸付事業特別会計補正予算について
議案第十四号
 平成十九年度川西町公共下水道事業特別会計補正予算について
議案第十五号
 平成十九年度川西町水道事業会計補正予算について
議案第十六号
 川西町監査委員に関する条例の一部改正について
議案第十七号
 特別職の職員で常勤のものの給与および旅費に関する条例の一部改正について
議案第十八号
 職員の旅費に関する条例の一部改正について
議案第十九号
 川西町国民健康保険条例の一部改正について
議案第二十号
川西町手数料条例の一部改正について
議案第二十一号
 川西町特別会計条例の一部改正について
議案第二十二号
 川西町ふれあいセンター条例の一部改正について
議案第二十三号
 川西町乳幼児医療費助費助成条例の一部改正について
議案第二十四号
 川西町母子医療費助成条例の一部改正について
議案第二十五号
 川西町子育て支援センター設置条例の一部改正について
議案第二十六号
 川西町老人医療費助成条例の一部改正について
議案第二十七号
 川西町心身障害者医療費助成条例の一部改正について
議案第二十八号
 川西町国民健康保険条例の一部改正について
議案第二十九号
 川西町介護保険条例の一部を改正する条例の一部改正について
議案第三十号
 川西町道路線の認定について
発議第一号
 道路整備のための安定的な財源確保に関する意見書について




新年度予算案に対する対応

「今定例会に提出された議案は全部で三〇の議案がありました。私、芝和也は、これらの議案に対して平成二十年度の一般会計予算。国民健康保険特別会計予算。水道事業会計予算の三つの議案に対しては、無駄と浪費を省いて住民が置かれている現状に即した施策の充実を求め反対し、それ以外の二十七の議案には注文を付けて賛成しました。」

提出議案に対する芝和也討論

 それでは、只今、総務・厚生両委員会の委員長報告のありました、議案第一号、平成二十年度川西町一般会計予算についてより、議案第二十九号川西町介護保険条例の一部を改正する条例の一部改正についてまでの提出議案に対する討論を行います。

 まず、平成二十年度の一般会計予算からであります。態度表明は反対の立場からのものであります。

新年度においても住民の皆さんの暮らしを取巻く状況は、その見通しは依然厳しい状況にあり、税や社会保障等の負担は膨らむ傾向に有り、加えて、収入の伸びは期待出来ない状況に置かれ、可処分所得は減る一方で有りますので、今のところ新年度以降においても明るい兆しは見えて来そうにないのが現状であります。今、地方自治体に求められる取り組みは、こうした住民の皆さんの置かれている状況をつぶさに把握し、手を差し伸べる事にほかなりません。特に医療や子育てを取巻く環境を如何に暑くするかで暮らしは大きく変わりますし、切望されている分野、問題でもあります。

新年度の取り組みでは、人権施策費においての懸案事項であった、一民間運動団体である部落開放同盟への補助金廃止の問題でありますが。新年度では一支部当たり現行から半減の七十万円とし、この補助金そのものは今後廃止に踏み切る事を、審議を通じて表明されてはいますが、新たに事業費補助としての方向を模索する話に論点が移っているようであります。この問題は、県下の状況からもすでにその役割は法終了と共に終えているものと判断します。新たな事業展開との話も、本町の主体的な取り組みと姿勢があれば、対処できる問題であります。こうした解放同盟補助金や地区別懇談会などの人権施策全般の取り組みは見直す事を引き続き求めるものであります。

妊婦検診無料化の回数引き上げが実施されますが、その回数は三回に留まっています。少なくとも、国が目安としている五回の措置は当然とるべき物と考えます。県下の自治体でもそうした取り組みは既に見られていますし、子育て支援策としての取り組みからすれば、少子化にある今日の実態からも、一般会計予算総額の01%にも満たない額で可能となることからも、物理的にも金額的にも全回数無料化への取り組みは可能でしょうし、それでこそ、政治の温もりとして意味が有り実りあるものになると考えます。また、乳幼児医療費に対する取り組みでも、国に置いては六歳までの負担を三割から二割に軽減する方向が示されている事からすれば、少なく無い自治体で既に取り組まれているように、子どもの医療費助成制度の対象年齢を小学校卒業まで実施するべき物と考えます。

 ゴミ行政では、減量化に向けた取り組みとして、ゴミの分別の厳密化をはかり、資源ごみの確保により、廃棄ごみの減量化への努力が成されている最中でありますが、審議を通じて新年度途中には、可燃・不燃・粗大三種類の分野で、ゴミ袋の有料化が提案し、来年度実施のための準備を始める事が明らかとなりました。資源ごみの厳密化は廃棄ゴミの総量を減らし、再資源化することでの環境改善策の具体化でありますから、これらの取り組みが緒についたばかりで、結果も踏まえずに次の取り組みを始めるのは、事の進め方としても取り組みのテンポとしてみ時期尚早の感は、拭えません。

 また、昨年から実施の全国学力テストですが。本町の子どもさんの情報が何所かに漏れるリスクが生じる取り組みであると同時に、このテストの効果が学力調査としての利用状況からすれば、サンプル調査で十分行える内容と、全く変わりが無いように感じます。到底、意味のある取り組みとは考えられませんが、引き続き実施されようとしている事に対しては、改めてこの取り組みへの再考を求める物であります。

 国の経済対策の影響をモロに受けて、交付税制度も本来の役割から大きく逸脱しつつある今日、自治体財政も大変厳しい状況に追いやられており、そのやりくりは厳しい物がありますが、政治判断で住民の皆さんの暮らし応援策を充実させる取り組みを持つ事は、多額の財政出動に至らなくとも実現できる施策はあるわけですから、住民の下に足を運び、膝を交えてじっくり話を伺い、有りのままの状況をしっかりと見て、それを施策に繁栄させて行く。こうしてこそ、地方自治体の役割と意義があるものと考えます。こうした賢明なる判断の下、本町の実りある取り組みの充実を求め本予算案には反対するものであります。

 次に、議案第二号、平成二十年度の国民健康保険特別会計予算についてであります。本予算案につきましても態度表明は反対の立場からの物であります。新年度からは、後期高齢者医療制度の導入により、保険税の区分にこれまでの医療分と介護分に加え支援金分が加えられる事になります。内容はこれまでの医療分を新医療分と支援金分に分けるだけの措置ですので、実質の保険料率の変更は有りませんが、限度額は引きあがる事になりますので、総額では引き上げになることは避けられません。実際の保険料率の変更は地方税法の改定が国会通過後になりますから、後日、先決処理される見通しですが、先決という制度上の処理をするのならば、こうした状況を事前に住民に知らせるなどの措置をとってから、事を進めるよう求める物であります。

本町の国保の状況は過去の繰越金を充当することにより、この間しのいで来た感がありますが、傾向としては、年々医療費の支出が増大してきていますので、先の見通しは厳しい状況にあるようであります。

ご承知のように、国保は社会保険に比べて、加入者の収入が低く、かつ年齢構成も高いことから、必然的にお医者さんにかかる頻度も多いのが特徴です。したがって医療費はかさみ会計の収支は当然厳しくなるのも当然です。その背景には国の負担額の減額が大きく響いている事は間違い有りませんから、元の負担率に戻すよう働き掛けると共に、町長はこれまでのところ、税の公平な負担の観点から一般財源の国保への投入は宜しくないとの判断でありますが、国保は国民皆保険制度の要としての制度的保障ですし、やがては誰もが国保の加入者となることからも、その解釈は当たらない物と考えます。お隣の郡山市の市議会では県に対して、市町村国保への補助制度の創設を求める意見書を上げておられますし、県内でもそうですし、全国的にも国保財政への補助を求める世論と運動は大いに繰り広げられているとこであります。こうした動きにも呼応し、一般財源の補填措置を講ずる事を求めると共に、国保証については、保険税の負担能力を考慮に入れ、実状に応じた分納の措置など、実際必要に応じた現実的な対応を講じ、事実上医療を受けられなくなるような事態が生じないように、自治体としてのさらなる努力と思いやりのある取り組み、並びにこれらに答える実りある取り組みを求めて本会計には反対する次第であります。

次に、議案第三号、平成二十年度の老人保険特別会計予算についてより、議案第八号の平成二十年度川西町公共下水道事業特別会計予算についてまでの六本の特別会計予算についてでありますが、これら六議案につきましては賛成するものであります。この中で、新設の後期高齢者特別会計ですが。審議を通じて、滞納者への一律の資格証の発行は行わず、被保険者の事情を良く把握し、実状に応じた対応を講じると説明されている通り、制度開始後に実際に発生した際は、この点に留意して対処されるよう申し添えて起きます。

また、介護保険事業についてでありますが。実状に応じた必要な状態のサービスが実施されているかどうかの総点検を求める次第であります。と言いますのも、過日本町において、大変痛ましい不幸な事件が発生してしまいました。一概には言えませんが、介護保険の制度そのものが実状に応じた形で実施できてスムーズに行われていたならば、未然に防げたかもしれません。面積と住民数の小さな本町のような場合は、各人の状況を比較的把握しやすい訳でありますから、この利便性を大いに発揮してそれらの事も含めて、十分な目配せと配慮が行き届く状況を作り出すよう求める物であります。また、収支の見通しも黒字で経過していきそうな兆しですから、三年に一度の見直しで言えば、二十年度が最終年度となり、ここでの給付費の増大で収支はとんとんで行く当初の計画からすれば、まだ結果を見て見ない事には、はっきりとはいえませんが、給付費が計画より低かったようであります。結果、激変緩和措置が二十年度も引き続き実施されるようで有りますので、それは会計状況からは妥当な措置と考えますが、前回の見直し時の幅が大きかったからでは無いかとも思われます。これらの状況を次回の見直し時には十分に繁栄されん事を願う物であります。

次に、平成二十年度の水道事業会計予算についてであります。本会計につきしては態度表明は反対の立場からのものであります。

水道会計では、昨年料金体系の見直しで料金アップが実施されました。結果、経常利益も前年同様見込まれ、繰越欠損金も計画的に減少する見通しのようであります。

水道は住民生活において一日として欠かす事のできない大切な取り組みであります。その、実施に向け、経営の安定と確実な供給に向けての日々の取り組みには水道部職員の皆さんの努力が伺えます。これらに対しては、経緯を表するところでありますが、町長はじめ理事者に置いては、その政策判断において異論のあるところであります。これまでも議論は平行線ですが、本町水道の加入者である住民からすれば、その料金負担に置いて二重の負担が生じる問題が解決を見ておりません。水道を利用する為の加入金を資本の会計で受け、その費用で設備を行い、その償却を日々の水道料金で徴収する仕組みは、何度も指摘しているように料金の二重負担そのものであります。本町水道利用者は水道を使用するために加入金を支払うわけでありますから、何所から見ても資本会計では無く営業会計で処理するべき費用では有りませんか。全国的にもそうした受け入れが無いとの事でありますが、有ろうが無かろうが実際、処理の仕方として、営業上の費用収入そのものである以上、営業収入として処理すべき性質の料金と考えるしだいであります。引き続き、この改善を求めるしだいであります。

次に、平成十九年度の一般会計、国保会計、介護保険の事業勘定会計、住宅新築資金会計、公共下水道事業会計の各特別会計と、水道事業会計の各補正予算についてでありますが。これら六議案につきましては、全て賛成するものであります。

続きまして、議案第十六号川西町監査委員に関する条例の一部改正についてより、議案第二十九号川西町介護保険条例の一部を改正する条例の一部改正についてまでの全部で十四本の条例案についてでありますが。これらにつきましては新設の後期高齢者医療制度の実施に伴う特別会計の設置や法律改正に伴う文言整備など必要な所要の改正が中心であり、全て賛成する物であります。このうち、議案第十九号の国保税の条例改正では、六十五歳以上の皆さんの保険税を介護保険同様に年金から天引きする措置をとるための改正でありますが。今後は、これまでのような実状に応じた分納などの含みを持った取り組みがなくなります。各人の税負担そのものには変わりは有りませんが、これまでと比べれば、厳しい取り立てを制度化するような物でありますので、自治体としてもその改善を求める事を願う物であります。また、議案第二十九号介護保険条例の改定では、税制改正の影響の激変緩和措置として、昨年と一昨年に講じられた制度を新年度も引き続き去年と同じ率で引き下げ措置を実施する為の物でありますが。介護保険会計の収支からして見通しが黒字で経過しそうな事からの措置とも受け取れます。それはそれで大いに結構な話でありますが、審議を通じて、十八年度の基準では試算はしていないとの事でありました。現下の経済事情からすれば、軽減率はすこしでも多いに越した事はありませんから、今後こうした措置を講じる場合は、幅の広い試算を実施し可能ならば、より率の良い軽減措置を講ずるよう求める物であります。

以上、今般上程の二十年度の一般会計等の各予算案が九本、十九年度の各補正予算案が六本、そして条例関係の議案が十四本の全二十九議案に対する討論であります。議員の皆さんには賢明なるご判断をお願いし私の賛成、反対それぞれ立場からの討論を終わります。






道路特定財源の維持存続を求める発議への対応
 
「議員提案による国への意見書案が提出されました。これは、今、話題になっている道路特定財源に関する意見書で、今般の内容は、この特定財源の維持存続を求める物となっています。地方議会として求める中身は、地域の生活道路の整備促進につながる財源措置を求めることこそ本筋で、意見書の中身のような、採算を度外視した自動車専用道路など高規格道路の財源を確保し、住民にその付けを回すことになる道路特定財源の確保を求める事は地方議会としては筋違いとして、私、芝和也は反対しました



発議(意見書)に対する芝和也討論

 
 今般発議されております。「道路整備のための安定的な財源確保に関する意見書」についての討論でありますが、態度表明としましては反対の立場からの物であります。

 と、言いますのも、本意見書の説明で述べている主旨は、本町の道路改良率がまだまだ低いので、これらの整備を促進するための財源をしっかり確保して欲しい旨の要望となっております。誠に、至極当然の要求でありますし、国に置かれては、本町を初めとするこうした地方の実状を十分に把握され、その整備に資する為の財源を確保する事が、今日の道路整備に関する取り組みの本筋であると考えます。

 ところが、これらの目的達成の為に、今般の意見書では、長らく続いてきた道路特定財源を暫定税率の延長も含め引き続き確保し、関連する法案を期限までに成立させる事を求める内容が付されております。これでは、求める主旨と矛盾する内容であると言わざるを得ません。

 そもそも道路特定財源なる物の導入は、それまでは一般税源であった、ガソリンに課税される揮発油税を1953年に「道路整備費の財源等に関する臨時措置法」を成立させて、道路にしか使えない特定財源としたことが始まりで、以来半世紀以上続けられており、74年からは、本則の税率に加えて期間限定の暫定税率が設けられ、期限がくれば、延長に次ぐ延長が実施され以来30年以上継続し、今日に至っている物であります。しかし、本町の道路改良率が50%に満たないのと同様に、全国的にも、市町村の生活道路を中心とした整備率は同様の状況にあるようであります。要は、半世紀以上も道路にしか使えない財源確保が成されているにも関わらず、その整備が遅れているのは、道路特定財源の仕組みそのものに問題が有るからに他なりません。
 今、国会で諮られている特定財源にしても、向こう十年間の延長計画となっており、実施させる道路計画には、総額59兆円のうち、六割以上をつぎ込む道路中期計画なる物が有ります。その中身は、高速道路の総延長14000キロに加え、地域高規格道路の7000キロ。合わせて21000キロの整備が含まれ、採算性の極めて乏しい高速道路や自動車専用道路などの高規格道路の建設計画が目白押しです。千葉県木更津から、神奈川県横須賀を結ぶ東京湾口道路。愛知県の渥美半島の突端から伊勢志摩を結ぶ伊勢湾口道路。和歌山と淡路島を結ぶ紀淡連絡道路。愛媛県のサタ岬から大分を結ぶ豊後伊予連絡道路。他にも熊本から天草を経て長崎県島原に通じる連絡道路や関門海峡道路など、全部で新たに六つの海峡に橋を掛ける道路建設が計画されており、その事業費もべらぼうで、1メートル当たり1億円もの巨費を投じる計画となっているなど、採算を度外視し建設費だけがかさむ内容です。これが、道路特定財源の使い道の中心であり、実態です。これでは、いくら、特定財源を維持し、地方がその整備費を求めても廻ってくるはずも有りませんし、これまで半世紀以上も特定財源が確保されているにもかかわらず、地方自治体の生活道路の整備が遅遅として進まないのも、当たり前の話であります。今、自治体ならびに地方議会が求める中身は、こうした莫大な財源だけをつぎ込む事になる、計画と仕組みには組せずに、即刻中止を求め、その財源を地方の求めに応じて、必要な道路整備に充当される財源作りと予算確保を求める事こそ、町道の改良率向上を願う本筋と心得ます。よって、今般の意見書は、地方議会としては議決するべきでない事を申し上げ、議員の皆さんには懸命なる判断をお願いし、反対の立場からの討論とする物であります。

以上、「道路整備のための安定的な財源確保に関する意見書」についての討論を終わります。



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町会議員  芝 和也  
 


      

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