川西町議会議員芝 かずや

活動報告

品川正治講演会

 21日にいかるがホールで開かれた品川正治さんの講演会へは行かれましたか。実は私、自分のサイトでいろいろと催しを案内していますが、案内しておきながら参加しているのは、恥ずかしながらごく一部なんです。今回の品川さんの講演会は開催を知った時から楽しみにしていまして、当日参加してまいりました。いかるがホール(大ホール)の収容人数は何人か知りませんが、会場はほぼ一杯の参加者で埋め尽くされ大盛況でした。
 13時30分からのオープニングには歌声の合唱が有って、その後、主催者のあいさつを経て品川さんの登場です。今年で84才になられる品川さんですが、老いを感じさせることなく理路整然とした話を約二時間にわたってたっぷりと講演していただきました。主催者から冒頭に紹介が有ったんですが、品川さんは80歳を過ぎた今日もなお、年間80回以上の講演をこなされているとの事でした。
 1924年の生まれの品川さんは、「自分の人生は二つの時代を経ている。前半の21年は大日本帝国憲法下の人生で、残りが日本国憲法下の人生だ。」と、おっしゃられます。戦前戦後と過ごしておられるこの世代の皆さんは、民主主義の有る無しの180度違う二つの時代を経験しておられることになるんだという事を、改めて認識させられました。そして、「自分は今、日本国憲法をしっかり守ろうと、なぜなら、二度とふたたび戦争をする国になってはいけないからだ。戦争をする国にするのも人間だが、それを許さないのもまた人間だ。」と、品川さんはおっしゃいます。それは、品川さんが最初の21年間の多感な青年期に体験された事が大きく影響し、絶対に戦争をしてはいけないと心に固く持って、品川さんが貫いておられる信念だからです。
 今、いろいろな政治家が憲法改定を主張していますし、アメリカからの外圧もその行方を大きく左右されそうな状況になりつつありますが、「九条をはじめとする日本国憲法の崇高な理念。世界広しと言えども、誰も否定することのできない日本国憲法の理念。この憲法のレベルを下げるな。」と、おっしゃいます。戦前の教育を受け中国の最前線で戦争に行き、そして終戦を迎え戦後の日本の復興に尽力してこられた人の体験を通じて築かれた心情には、われわれのような伝聞で話をするものとの、重みに大きな隔たりを感じずにはいられません。私は、この話を聞いて強く心を打たれました。「レベルをさげるな。戦争の放棄をうたい、しかも、それは世界でただ一つ戦争を人間の目で見た憲法だ。これが日本国憲法なんだ。」と。「他は皆、国家の目で見た憲法だ。」だから、「レベルを下げるな。」何度も繰り返されました。
 財界三団体が憲法改正を掲げる中にあって、品川さんがこうした講演を続けることに対して何も言ってこないのか。自身の立場は危うくならないのか。との主催者が集めたアンケートの中の質問に、品川さんは答えておられましたが、財界の中でもこの手の講演をしておられるそうです。品川さんの出身校の旧制第三高等学校の同窓会でもだそうです。顔ぶれの中には、財界や政界に身を置く皆さんもおられるようですが、誰からも異論は聞こえてこないという事でした。個人としては、皆それぞれ物を考えていると言う事かなと思った次第です。「戦争をする国を作るのも人間だが、それを止めるのも人間だ。」財界の大きな組織のトップにいても、人間としてはだれも等しく同じ権利を有するのだから、最後は、「戦争をする国をつくるのも人間なら、止めるのも人間。」ここがみそだなと感じ入りました。
 川西町にはまだ、九条の会はありません。来月6日に田原本町で磯城郡最初の九条の会が立ち上がります。憲法を守ろうと2004年に灯がともったこの運動も今では、会の数も7,100を超えたそうです。川西町にお住まいの皆さん。その仲間入りができるように川西町でも立ち上げらるように頑張りましょう。我こそはと言う皆さん。ぜひ、声をおかけ下さい。連絡をお待ち申し上げます。


 


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町会議員  芝 和也

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